おしゃれ関連調査/取材/レビュー : 【雑誌レビュー】BEAMSのバイヤーさんってどうやって商品選んでるの?【EYESCREAM】

【雑誌レビュー】BEAMSのバイヤーさんってどうやって商品選んでるの?【EYESCREAM】

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バイヤーとは

面白い商品を置く店がある。なぜか、通ってしまうショップがある。何か特定のものを買うためでなく、好きだから、行く。
あなたにも見ると思わず寄ってしまう店は、きっとあるだろう。その店作りを支えているのはバイヤー。買い付けを職業とする人々である。

  • バイヤー (buyer) とは、小売店や通信販売会社の仕入れ責任者が価格や売買戦略などを取引メーカーや卸売業者と話し合う人の事を言う。価格交渉人と訳されるが、価格だけではない。

バイヤーとは、「商品の買い付け担当」のこと。数ある商品の中から適切なものを選び、店舗に置く。言葉で書くと非常にシンプルだ。しかしながら、バイイング(買い付け)には間違いなく個性が出る。これは一つとして同じ店がないことでも明らかだ。

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今月1日発売のEYESCREAM新刊はバイヤーの個性を「LIFE=人生」と定義付け、特集を組んでいる。そこで語られる有名バイヤーのインタビューをピックアップしてまとめてみた。
バイイングは人生だ。その人の生き方が宿る。

BEAMSバイヤー 戸田慎氏

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何か面白いものないかな、と思ってビームスに行く。目的もなしにふらっとよってみると、必ず新たな発見がある。いつも新たな発見を提供してくれるビームスでバイヤーとして活躍している人物がいる。戸田慎氏だ。10年以上のキャリアをもつ、彼のインタビューをまとめてみた。

  • 入社のきっかけ:ライフスタイルを体現できるビームスに可能性を感じた。服だけでなく、例えばカフェ、音楽などをミックスさせて提案できる。
  • バイヤーとしての心がけ:デザイナーの考えを100%引き出す。それから自分のキャラを出す。なので、自分は入る時は常にニュートラル。
  • ショップをどう見るか:スタッフが買い付け基準。お客様と店舗スタッフをイコールとして考える。スタッフが喜ばないものはお客様にも同じだ。
  • バイヤーとは何か:目利きである上に、表現者でなければならない。買うというインプット的な要素の上に、プレゼンなどのアウトプットの要素も必要。

ビームスといえば全国100店舗以上を数える人気セレクトショップ。
例えば埼玉の大宮店にはガチャガチャ、ベアブリックなどもおいてあったりする。単なる服屋とはいえない。各店舗には強烈な個性があり、その個性を生み出しているのは間違いなくバイヤーだ。戸田氏ももちろんその一人である。

面白いのは、上記の「バイヤーとは何か」の部分だ。彼がいうにはバイヤーは目利きである上に表現者でなければならないという。これがバイヤーを「ただの買い付け人」で終わらせないひとことだと思う。
「デザイナーさんの思いを聞き取れるのは僕らバイヤーだけなので、それをちゃんと表現できるのかも大きな要素だと思います」というように、戸田氏はバイヤーをデザイナーのコンセプトを体現する表現者だという。モノを店に置けば売れる、そんな時代ではない。コンセプトをうまく表現できなければ、たとえいい商品でも売れない。だから、デザイナーの思いを汲み取ろう。それができるのはバイヤーだけなのだ。

NEPENTHESバイヤー 片庭秀幸氏

異端、通好み。そんな言葉で表現されるネペンテス。偉大なデザイナーを排出するショップとして、その地位を確立させている。
片庭氏はバイヤーという職業をどう語るのか。

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  • 入社のきっかけ:サンフランシスコのブティック店員時代、インターン的にネペンテスで働く。そこから飛び込みで面接を受けて入社
  • バイヤーとしての心がけ:世界中を飛び回る。年間フライト数は80回を超える、ジェットセッターとして。ただし、やることは裏方中の裏方。
  • ショップをどう見るか:店はお客さんへの「最終プレゼン」の場。買い付けてきたものを雰囲気も含めてミックスさせて、「どうだ」と見せる。料理でたとえるなら最終的な味付け、スパイスを調合する場所。
  • バイヤーとは何か:様々な要素をミックスさせる感覚。ただし、素材の良さを活かす感覚は忘れてはいけない。素材の味を出すために、現地に何度も行く。電話やskypeで済ませては、素材の味は十分に探し出せない。

エンジニアードガーメンツの鈴木大器氏など、有名デザイナーを輩出したショップとして有名なネペンテス。バイヤーの片庭氏はミックスさせる感覚を熱っぽく語っている。バイイングの特徴は何かとの問いには、「まぜ方」にあると答える。その例えとして挙げるのは、G-SHOCKとLADOを両方共良しとする感覚、というものだった。

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「いつも面白いものがあるね」って言われたりもするんですけど、そんな全部おもしろいものばかりやっていないとは思います。普通の白いシャツも売っているし。でもイギリスのシャツがあって、日本のシャツがあって、いろんなものを混ぜる混ぜ方が独特なのかなって。
商品の輝き方は、並べ方によってイキイキしたり、恐ろしく鈍くなったりする。活かすも殺すも、すべて「混ぜ方」にある。

1LDKバイヤー 南貴之氏

NONE-DAILY LIFE IN THE DAILY LIFE.住空間を提供するバイヤー、南貴之氏。彼は自身のショップ「1LDK」について、バイイングについて、何を語るのだろうか。

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  • 開店のきっかけ:天井も低くて狭い物件で何ができるかを考えた。自分が良いと思えるものに囲まれた部屋に、いろんな人が来てくれたらいい。
  • バイヤーとしての心がけ:自分が良いと思ったもの、スタッフが良いと思ったものを置く。「置きたくないもの」の線引は、わからない。
  • ショップをどう見るか:生活全般を作れる場所。洋服だけで生活は成り立たないから。
  • バイヤーとは何か:住空間プロデューサーでありたい。夢はホテル経営。食べて、泊まれて、買えて、という場所を作りたい。

バイヤーというよりも、プロデューサーとしての
買い方、選び方というよりも、「どう売るか」に焦点を当てて語っている。

やりたいことは、住空間をプロデュースすること。1LDKという名前も、ショップのコンセプトも、将来の夢もすべて住空間を提供する、ということにつながっている。ミックスさせる感覚、総合的に商品をプロデュースする力、というところにも繋がるのかもしれない。

南氏は店作りについて、“名店の仕掛け人”が語るショップ作りの本質』〜 1LDK ディレクター 南貴之 インタビュー 〜ではこう答えている。
まぁ簡単な話なんですが、まずは第一に「自分がそこに行きたいか、行きたくないか」ですよね。第二に「そこで買い物したいか、したくないか」。あとは第三として「人に勧められるかどうか」。そういう当たり前のことしかやってないような気がしますけどね。
ただ、それが毎回世の中の流れと逆行してるみたいで、大反対にあうんですけど。

この点では、まさに我が道を進む、といったセレクトをしているのだろう。バイイングとは、個人の生き方が表れるというが、これもまた南氏の生き方がにじみ出ているということだ。

紙面では南氏がバイイングしたLEON FLAMのヘルメットバッグという商品を紹介している。これがまた、かっこいい!
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行きたいショップ・買いたいアイテム

紹介されていた、ぜひ行きたいショップをご紹介。

代官山・JOURNEY
「昭和家屋の保存に一役買ったショップ」とHPにある通り、レトロな内観が特徴だ。

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代表の垂水ゲン氏が古民家を譲りうけ、それを保全して運用しているというなんとも変わったショップ。世界各国の名品を五感で味わえる、というコンセプトは言ってみたくなる。
どんな雑貨があるかも見てみたい。

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表1+4 初校_A
EYESCREAM 2013年11月号

特集 BUYER’S LIFE「バイヤーがファッションを面白くする」
小木”POGGY”基史「UNITED ARROWS」
戸田慎「BEAMS」
片庭秀幸「NEPENTHES」
栗原潤「JOURNAL STANDARD」
南貴之「1LDK」
最旬 東京ライフスタイルショップ・ガイド30選

R.more店長はこう思う

EYESCREAMのバイヤー特集、興味深くレビューさせてもらいました。
哲学ですね。もっと掘り下げたら面白いなあと思います。

特に南氏の「良いとおもったら置く、ダメと思ったら置かない」という姿勢にその人の生き方を感じます。なぜなら、そこにはマーケティングも市場調査も何もないからです。自分のセンス。ただそれだけ。それが光るから、お客さんは見に来る。買うつもりがなくても寄ってしまう。

バイイングに共感するということは、すなわちその人の選び方に共感するということ。つまり、人としての軸、生き方に共感することなのだ。

、、、とまとめたところで、せっかくなので当社のチーフバイヤー、新田にもヒアリングをしてみました。

シンプルかつカラフル。その上、機能性を足したものがいいですね。
シリーズものであればなおいいです。

売り場で映えることも考えています。シリーズで並べたとき、どんな輝きを放つか。
これによって、お客様がワクワクしてくれるかどうかが決まると思います。

とのことです。

バイイングが気になる方は、ぜひぜひアールモアストアまで!


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